【見えない空気が暮らしを変える】第一種換気で後悔しないために。床下の”空気の流れ”が重要な理由とは?
2026.03.14
工務店やハウスメーカーのウェブサイト、カタログなどでよく目にする「高気密・高断熱」。
暖かい空気や涼しい空気を外に逃さず、魔法瓶のように快適な室温を保つこの「高気密・高断熱」は省エネで快適な暮らしを実現するために、昨今では家づくりの常識となっています。
この高性能化に、必ずセットで考えなければならない重要な要素が「計画的な換気」です。隙間の多い昔の家は、意図せずとも自然に空気が入れ替わっていました。
しかし、現代の高気密住宅は、文字通り「隙間がない家」。意識して空気を入れ替えないと、汚れた空気がどんどん室内に溜まってしまいます。
「窓を開ければいいのでは?」と思うかもしれませんが、それではせっかくの「高気密・高断熱」性能が台無しです。冬は冷たい空気が、夏は熱い空気が室内に入り込み、冷暖房はフル稼働で光熱費を上げる原因に。これでは本末転倒ですよね。
だからこそ、窓を閉めたままでも家全体の空気を効率的に、そして計画的に入れ替える「24時間換気システム」が法律で義務付けられているのです。
今回は、この「換気システム」、特に最近トレンドとなっている「第一種換気」について深掘りします。
そして、「第一種換気を採用するなら、なぜ床下の空気の流れまで考えなければならないのか?」という重要なポイントを解説します。
「換気なんて、どれも同じでしょ?」と思っている方こそ、ぜひ最後までお読みください。このコラムを読み終える頃には、換気システムが家の快適性や健康、さらには建物の寿命にまで影響を与える、まさに「家の心臓部」であることがご理解いただけるはずです。
まずは基本から。「第一種換気」と「第三種換気」の違いとは?
24時間換気システムには、大きく分けて2つの主流な方式があります。「第三種換気」と「第一種換気」です。それぞれの仕組みとメリット・デメリットを簡単に見ていきましょう。
【第三種換気】シンプルな仕組みと導入コストの安さが魅力
仕組み:排気はファン(機械)、給気は壁に設けた給気口(自然)で行います。お風呂やトイレの換気扇のように、室内の空気を強制的に外に排出し、その負圧によって給気口から新鮮な外気が自然に入ってくる仕組みです。
メリット:構造がシンプルで、導入コストやメンテナンス費用が比較的安い。
デメリット:外の空気が、温度も湿度もそのままの状態で室内に入ってきます。つまり、冬は冷たい空気が、夏は蒸し暑い空気が直接侵入してくるため、給気口の近くにいると寒さや暑さを感じやすく、冷暖房のエネルギーロスも大きくなります。また、給気口のフィルター性能によっては、花粉やPM2.5なども取り込んでしまう可能性があります。

【第一種換気】省エネと快適性を両立する、高性能住宅のスタンダード
仕組み:給気も排気も、両方をファン(機械)で行います。最大の特徴は「熱交換」という機能を持っている点です。
熱交換とは?:排気する室内の空気(冬なら暖かい、夏なら涼しい)が持っている「熱」を、給気する外の空気に移してから取り込む技術です。例えば、冬に室温20℃、外気温0℃だった場合。排気する20℃の空気の熱を利用して、0℃の外気を約18℃まで暖めてから室内に給気します。(※熱交換率90%の場合)
これにより、冷暖房の負荷を大幅に軽減し、快適性を損なうことなく換気が可能になります。
メリット:熱交換による省エネ効果が非常に高い。室温を快適に保ちながら換気ができる。高性能なフィルターを使えば、花粉やPM2.5などを除去したクリーンな空気を給気できる。
デメリット:システムが複雑なため、導入コストやメンテナンス費用が第三種換気より高くなる。
高気密・高断熱住宅の性能を最大限に引き出すためには、この「第一種換気」が非常に有効であり、弊社も含め高性能住宅を建てる工務店の多くが採用しています。
…しかし、ここからが本題です。「第一種換気を採用しているから安心」と考えるのは、まだ早いのです。
“第一種換気の落とし穴” 空気は「どこから」入って「どこから」出ていく?
「第一種換気」と一言で言っても、その設置方法や空気の通り道(換気経路)は製品によって様々です。そして、この換気経路の設計こそが、換気システムの性能を左右する重要な要素になります。
一般的な第一種換気(壁付けや天井付けタイプ)には、この換気経路の設計に見過ごされがちな「落とし穴」が存在します。
落とし穴①:床付近に溜まる汚れた空気が排出されない
ハウスダストや花粉、ペットの毛、揮発性有機化合物(VOC)といったアレルギーの原因物質は「床から30cmの高さ」に溜まりやすく、これらの有害物質の多くは空気より重いため、時間の経過とともに床付近に沈殿し、人が歩いたりドアを開け閉めしたりするたびに舞い上がります。特に、床でハイハイしたり、寝転がって遊んだりする小さなお子様がいるご家庭では、この床付近の空気環境が重要になります。
しかし、天井や壁の高い位置に排気口がある一般的な換気システムでは、この床付近の空気を効率的に排出することが困難です。新鮮な空気が部屋の上層部だけで入れ替わり、汚れた空気は床付近によどんだまま…という「なんちゃって換気」になりかねないのです。
落とし穴②:見過ごされる「床下の空気」
従来の日本の住宅では、「床断熱」といって、床のすぐ下に断熱材を入れる工法が主流でした。この場合、床下の空間は「屋外」と同じ扱いになります。基礎に設けられた換気口から外気が自由に出入りし、夏は湿気でジメジメ、冬は冷え冷え…というのが当たり前でした。
この床下の湿気は、建物の土台を腐らせる腐朽菌や、カビ、シロアリの温床となり、家の寿命を縮める大きな原因となります。いくら室内の空気をきれいにしても、そのすぐ下にある床下が不健康な状態では、本当の意味で「健康な家」とは言えませんよね。
この2つの大きな課題、「床付近の汚れた空気」と「不健康な床下空間」。
これを同時に、かつ合理的に解決してくれるのが、弊社が標準採用しているマーベックス社の第一種換気システム「澄家(すみか)」なのです。
「澄家」を選ぶ理由。床下から考える本物の”きれいな空気”

「澄家」は、他の第一種換気システムとは一線を画す、画期的な思想で設計されています。その最大の特徴は、「床下空間を室内の一部として活用し、床面から排気する」という点にあります。
理由①:床面排気でハウスダストを除去!
「澄家」は、排気口を各部屋の床面に設置します。
これにより、空気より重く、床付近に溜まっているハウスダストや花粉、アレルゲンを吸い込み、屋外へ排出します。(出典:㈱マーベックスHPより)
特に、まだ免疫力の低い赤ちゃんや小さなお子様がいるご家庭、アレルギーをお持ちの方、ペットと暮らすご家庭にとって、この「床面排気」は絶大な効果を発揮します。常に床付近の空気がクリーンに保たれる安心感は、何物にも代えがたい価値があるはずです。
理由②:基礎断熱+床下給気で、家全体が健康で快適に!
「澄家」は、床下を屋外と遮断する「基礎断熱工法」と組み合わせるのが基本です。そして、熱交換された新鮮な空気を、まずこの「床下空間」に給気します。
床下に送り込まれたクリーンな空気は、床下全体にゆっくりと流れ、各部屋に設けられた「床ガラリ(給気口)」から室内へと供給されます。
この仕組みが、家全体に驚くべきメリットをもたらします。
メリット1:家の土台を守る「健康な床下」
床下空間が常に換気され、室内と同じような温湿度環境に保たれるため、湿気による結露やカビの発生を強力に抑制します。シロアリが好むジメジメした環境にもなりません。つまり、家の土台や構造体を常に乾燥した健康な状態に保ち、住宅の耐久性を飛躍的に向上させるのです。見えない部分の劣化を防ぐことは、家の資産価値を守る上で非常に重要です。
メリット2:冬の「底冷え」から解放される
冬場、熱交換によって暖められた(例えば18℃の)空気が、まずは床下空間全体に行き渡ります。これにより、床下がほんのり暖められ、床材を伝わってくるヒヤッとした「底冷え」が劇的に緩和されます。高価な床暖房を設置しなくても、素足で過ごせるほどの快適な足元環境が実現できるのです。
メリット3:夏の「ひんやり」とした心地よさ
逆に夏場は、地面の温度(地熱)の影響で、床下は外気に比べてひんやりとしています。そこに熱交換された空気が通ることで、さらに程よく冷やされ、床ガラリから涼しい空気が供給されます。エアコンだけに頼らない、自然で心地よい涼しさを感じることができます。
「澄家」は、単に空気を入れ替えるだけでなく、床下環境の改善・快適性の向上、住宅の長寿命化までを同時に実現する非常に合理的なシステムなのです。
●Point
gateの高性能基礎HySTRONGなら床下スッキリ大空間なので、ダクト式換気システム「澄家」との相性が抜群にイイ!
詳しくは、こちらのページでお確かめください→『床下まで活かす、賢い基礎』
本物の快適さは、”見えない空気の流れ”が創り出す
ここまでお伝えしたことをまとめると…
1. 現代の高気密・高断熱住宅には「計画的な24時間換気」が不可欠。
2. 省エネ性と快適性を両立するなら「第一種熱交換換気」がベストな選択。
3. しかし、「第一種換気」なら何でも良いわけではない。「どこから給気し、どこから排気するか」という換気経路が最も重要。
4. ハウスダストなど有害物質は「床付近」に溜まるため、「床面排気」が最も効率的。
5. 床下空間を換気経路に組み込むことで、湿気やカビを防いで家の寿命を延ばし、冬の底冷えや夏の蒸し暑さを緩和して快適性を高めることができる。
弊社が「澄家」を標準採用しているのは、これら全ての条件を高いレベルで満たし、「お客様に本当に健康で快適な暮らしを、長く安心して送っていただきたい」という私たちの想いを実現してくれる、最高のパートナーだと確信しているからです。
換気システムは、家の完成後には壁や床下、天井裏に隠れてしまう、目立たない存在です。しかし、その働きは365日24時間、止まることがありません。それはまさに、私たちの体を維持する「呼吸」と同じ。この見えない部分にどれだけこだわり、投資するかが、10年後、20年後の暮らしの質を大きく左右します。
春日井市で高性能住宅を建てたい方はgateにご相談ください!

春日井市で本物の高性能住宅を建てたいとお考えなら、ぜひ一度、換気システムに注目してみてください。そして、私たちの建てる家が、なぜこんなにも心地よい空気環境なのか、ぜひ見学会にてご自身の身体で体感しにお越しください。
家づくりのご相談、お待ちしております。